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知らなければ危なかった原状回復費用

私は27歳の女性で、現在は広島県で専業主婦をしています。去年末に新築で家を建てて、美容師をしている主人と3歳と1歳の男の子の4人で住んでいます。家を建てる前は賃貸アパートで暮らしていました。

私が賃貸のアパートに住み始めたきっかは、5年前の結婚です。間取りは1LDKでオール電化なので使い勝手が良く、2人で生活するにはとても良い物件でした。結婚した次の年に長男が産まれ、その2年後に次男が産まれたのですが、4人家族になると1LDKでは少し手狭に感じるようになってしまいました。今年の4月から長男が幼稚園に入ることもあり、ちょうど良い機会なので念願だった家を建てることになりました。去年末にその家が完成し入居することになったので、アパートの退去のため不動産会社の方に修繕費の見積もりに来てもらうことになりました。
実際に見積もりに来てもらう前に夫婦で家の中をチェックしてみましたが、大きな汚れや傷もあまりなかったので、修繕費は敷金以内で済むだろうと思っていました。その後不動産会社の方が来てくださり実際に見積もりを出してもらったのですが、なんと敷金にプラスで16万円も請求されてしまいました。敷金も家賃2ヶ月分の14万円払っていたので、合計で30万円かかるということでした。「高すぎる!絶対おかしい!」主張すると、めんどくさそうに「そうですか?じゃあ2万円値引きしますよ。」と言われました。そんな簡単に値引きが出来るのは、最初から上乗せで請求しているからなのではと不信感がつのりました。2万円値引きしてもらってもあまりにも高額すぎたのでその場でサインはできず、一度考えさせてもらいこちらから連絡させてもらう事にしました。
不動産会社の方が帰られてから見積もりの明細をよくよく見てみました。明細の中には、家具の後ろの壁紙の日焼けや、冷蔵庫の後ろの壁紙のほんの少しの変色などの修理費用が含まれていました。学生時代に建築関係の勉強をかじった事があり、そういった自然消耗は大家さんの負担になるという知識があったので、不当な請求なのではと思いました。他にも天井のクロスなど、タバコも吸っていないのにほとんど全部張り替える事になっていて、その55%がこちらの負担になっていました。他には鍵の交換費用3万円も請求されていました。入居時の書類を出してきて確認したところ、入居時にも同じく鍵の交換費用として3万円が請求されていました。入居時にこちらが払っているのだから、次の交換は私達の後に入居される方が払うのが筋であり、これもまた不当だと思いました。それ以外にも疑問に思う点が多々あり納得できませんでした。
その話を別の不動産会社で働く旦那さんがいる友人にしてみたところ、知識がない人には多めに請求する所もあるらしいと教えてもらいました。そこでその友人の旦那さんに話を聞いてみたり、インターネットで退去時の借主の負担について調べてみたりしました。その際インターネットで、我が家が借りていた不動産会社は退去時の請求がかなり高額であることが多く、交渉次第で安くなるという口コミを見かけました。それなら!と思い、ガイドラインなどを見て勉強しました。

その後、交渉のために不動産会社に電話をかけました。たくさん勉強して、「不動産会社にこう言われたら場合は、こう言おう!」などとシュミレーションして交渉に挑みました。ところが最初に「ガイドラインを見ていくつか疑問に思う部分があるので電話しました。」と言うと、「ガイドラインご存知だったんですか?だったらこちらももう一度見積もり出し直してみます。」と言われてあっさり電話を切られてしまいました。
結局次の日に不動産会社から電話がかかり「見積もり送ったので確認してください。」と言われました。届いた見積もりを確認すると、鍵交換代はもちろんなくなり、家具を置いていたことによる壁紙の日焼け修理などの疑問に思っていた部分が全て削除されていました。費用が安くなった事は本当に嬉しいしありがたかったのですが、不動産会社の手のひらを返したような対応にビックリしてしまいました。結局最終的に請求されたのは、子どもがオモチャで開けてしまった壁の穴や、物を落としてできたフローリングの傷など、こちらも納得できるような箇所の修理費用ばかりでした。それとは別にハウスクリーニング代などを含めて全て敷金内に収まり、逆に2万円近く返ってきました。一時は引っ越し費用にプラスで16万円も出費があるのかと不安に思っていたので、すごく嬉しく思いました。
今回はたまたま学生時代に建築の勉強をかじっていたことや、友人の旦那さんの助言のおかげであのまま素直に払わずに済みましたが、何も知らなければそのままサインをしていたと思います。無知であるということは怖いことだと感じました。今後はどんなことでも、ある程度勉強して知識を持って行ったほうがいいと勉強できたトラブルでした。