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縁もゆかりもない土地で起こした賃貸トラブル

“ 35歳 女 結婚後は主婦をしております。夫と私と愛犬で暮らしています。
結婚を機に私にとってはあまり縁のない土地に引っ越すことになりました。その時に起きた、賃貸トラブルの経験談です。

 引越し先は主人の出身地だったため、知り合いの伝手で家賃も手軽な賃貸アパートに引っ越すことになりました。最初は家賃の割に広いアパートで満足していたのですが、住んで少しすると多々の問題が発生しました。
 
 一つ目のトラブルはお風呂のお湯が出なくなったことです。最初は2階だからお湯が出ないのかな?なんて思っていたのですが、それにしてはひどすぎるお湯の出方。お風呂もためている間に冷めてしまうし、シャワーも満足に浴びれない状況でした。低水圧用のシャワーホースを買ってみたりもしたのですが、やはりそういう問題ではなさそうな状況だったのです。しかも2月の寒い日の出来事で、お風呂は窓もあって寒かったため、悲惨な入浴となりました。水道屋さんに修理していただくまで、しばらくは洗面所の蛇口に長いシャワーホースをつけて、お風呂場で浴びるというどこかおかしな入浴でした。結局水道屋さんに頼んで、お風呂場の水道は蛇口を総取り替えとなり、無事水圧は回復。でも、私たちの手元にはやたら長いシャワーホースと低水圧用のシャワーヘッドが残され、今でも物置にしまってあります。

 二つ目のトラブルは、またもや水回りのトラブルです。引っ越して1ヶ月も経たないうちに、なんだか台所マットがいつも湿っている状態に。たまたまかなと思って拭いてみると、翌日も湿っている状況なのです。これはどこかから漏れていると思い、どこから漏れているのか注意深く見てみると、どうも台所と床の境界線から漏れているような感じでした。ふと、台所の水回りの設備を見てみると、一箇所からずっと水がポタポタと滴り落ち、それが台所と壁の間に垂れ続け、たまった水が床との境界から漏れ出ている状況でした。またまた大家さんに水道修理を依頼し、数日後に来てもらえることになりました。修理まではポタポタ垂れる水をボールで受け止めて対応しました。そして水道修理に来てくださり、無事問題は解決しましたが、もう少し発見や対応が遅かったら、台所の壁がカビだらけになって、壁を総取り替えになる可能性があったようです。
 
 1つ目のトラブルも2つ目のトラブルも、いずれも老朽化が原因でした。築15年ほどのアパートではあるのですが、水道修理の方曰く、定期的なメンテナンスが必要とのことでした。でも、特にメンテナンスも何もしていなかったことが、今回のようなトラブルにつながったようです。やはり、年数がある程度進んでいる建物はそういうリスクがあるのだと勉強になりました。いずれにしても、大家さんが迅速に対応してくれたので良かったです。後日談ですが、その後大家さんは同じ時期に建てたアパートの水回りをチェックされたようです。やはり同じような状況に陥っているお宅もあったようでした。

 そして3つ目のトラブルですが、これが私にとっては一番衝撃的なトラブルでした。いざ引越しをしてみると、お風呂の浴槽の中に何か黒いものが沢山落ちていたのです。信じたくはありませんでしたが、明らかに何かの糞でした。その物件はすでにホームクリーニングを済ませてから数ヶ月空いていた物件のため、とりあえず自分たちで掃除を済ませました。どうか、今後は糞が落ちてきませんようにと強く願っていたら、その後糞を見かけることはなくなり、一安心でした。
 そうして、そんなことがあったことを忘れかけ、住んでから数ヶ月経って夏が来た頃、悲劇が起きました。なんだか、お風呂がものすごく臭いのです。カビ臭いとかではなく、明らかにおしっこのような変な臭いでした。引っ越してきた頃のことを思い出し、少し調べてみるとコウモリが住み着いている可能性があるようでした。そこで主人が換気扇の蓋を開けてみたりしたのですが、特に何も見当たらず。以前糞があった時の名残で臭いが残っているのかと思ったので、仕方なく消臭剤を置くなどしました。本当は大家さんに対応をお願いしたかったのですが、引越し当初から二度も修理対応をお願いしていたので、少し気が引けていたのです。
 でも、その後ついにまたあの「黒い糞」が浴槽に落ちているのを発見してしまったのです。しかも換気扇を回した時にパラパラっと、数個の糞が。調べた中で、コウモリは危ない病気を持っている可能性もあるとのことで、臭いの面でも健康の面でも、これは危ないと思い大家さんにお話ししました。ただ、コウモリを見たわけではなく、コウモリかどうかは確実ではなかったので、とりあえず業者さんに見にきていただくことになったのです。
 
 業者さんも最初は、「コウモリなんて話、あまり聞かないけど・・・」と半信半疑でしたが、換気扇を分解すると、見事にコウモリが中から出てきたそうです。さらには溜まった糞尿の影響でダクトが劣化していたとのこと。数ヶ月そこを通った空気を吸っていたかもしれないと思うと、本当にゾッとします。その日のうちにダクトを全取り換えし、外からコウモリが入れないよう細かいネットも装着しました。ついでに換気扇自体もかなり劣化してうまく動いていなかったようなので、取り替えてもらったら、それまでしていた変な音がなくなりました。

 お風呂のコウモリについては遠慮して大家さんに言えずにいましたが、早めに対策してもらえば良かったなと、今では反省しています。やはり建物は経年劣化するものですから、備え付けの設備の不具合が生じたらすぐに対応をお願いした方が良いのだと思いました。そして入居前に水回りなどの確認をしっかりとして、もし老朽化が進んでいるならば、入居前に交換をお願いするなどすれば良かったと、今では思います。”