先輩と後輩

賃貸の初期費用削減を手伝ったら、合計61万円の節約が出来た話。

初期費用削減の依頼があった経緯

先輩と後輩

2019年7月2日、友人が「今度、埼玉から東京に引っ越すんだけど初期費用がこれ以上安くならないか見てくれない!?一応仲介手数料は半額にしてもらって安くなってる!」と連絡がきましたので、初期費用を削減する手伝いをすることになりました。

その友人とは大学時代の部活の先輩です。

 

引越し先は常磐線沿いの子育てに便利な町で公園が多く、近年開発が進んでいる駅周辺の物件でした。

その友人とその友達の妻と子供の3人家族でした。

 

引っ越す予定の物件は、3LDKで家賃18万円、共益費1万5000円の物件でした。

申込をする寸前で初期費用の見積書をもらったので申込の前に連絡をくれました。

その初期費用の見積り内容が以下になります。

 

まぁまぁ高い見積書の内容

賃貸借契約の書類

前家賃45日分:278,235円

敷金(2ヶ月分):360,000円

礼金(1ヶ月分):180,000円

保証会社加入料:97,500円

仲介手数料(1ヶ月分):90,000円

クリーニング費用(3LDKの固定金額):108,000円

家財保険(2年分):25,000円

鍵代:16,200円

消毒費:20,000円

書類作成費用:20,000円


合計金額:1,194,935円

見た瞬間「高い、、、、」とは思いましたが、高すぎるとは思いませんでした。

まぁ、この家賃である程度人気物件であればこのくらい費用がいっちゃうときはありますので。

以上の初期費用の見積もりを少しでも、軽減したいとのことでしたのでそのお手伝いをすることになりました。

この見積書をもらった段階ですぐわかったことは、家賃1ヶ月分くらい安くできる可能性は高いなと思いました。なぜなら、いろんなポータルサイトを見ると少なくとも空室期間が1ヶ月間は空いていたので、超人気物件ではないので、条件の交渉がしやすいと思ったからです。

 

レインズで物件情報を取得すると衝撃的なことが発覚!!

レインズ

その友人が申込をする物件を不動産会社だけが見れるポータルサイト「レインズ」で見つけ、物件の募集条件を確認するところからはじめました。

レインズとは、ADの記載(大家さんからもらえる報酬額)があったり、募集条件の元データが確認出来ます。

基本的に不動産屋が出している見積書は、仲介業者が利益を乗っけた状態で出てきます。利益というのは、いわゆる仲介手数料とかです。

そのため、仲介手数料は仲介業者次第で0円〜賃料1ヶ月分まで変動したりするということです。

 

その、募集条件の元データを見ると衝撃的な内容が記されていました!

 

衝撃だったレインズに載っていた募集条件の元データの内容

元データの内容は衝撃的で、一言でいうと仲介会社の乗っけている利益がまぁまぁえげつなかったので、その内容を紹介します。

不動産屋で電話する写真

 

 

【礼金】

礼金は元データには存在しない項目でした。どういうことかと言うと、いわゆる「礼乗っけ」という悪徳業者の手法です。礼金は本来大家さんの希望で付けることが出来、礼金はそのまま大家さんの手元に渡ります。

しかし、今回元募集データには礼金がなかったということは、大家さんは「礼金ほしいから付けておいて〜」といったのではなく、仲介業者が「礼金がついていたことにして下さい。そして、契約が無事完了すればその礼金をそのまま回してください」ということです。

これはだれが損しているかと言うと、大家さんでも管理会社でもなく、申込をした入居者であり私の友人が損するということです。

えげつないですね、、、、

 

【家財保険】

元データには20,000円と書いてありました。

通常であれば管理会社や大家さんが指定した保険(保険の代理店は管理会社扱い)に加入するのが普通ですが、今回はおそらく仲介業者が「弊社の保険に加入させていいですか?」と交渉していると考えられました。

つまり、保険の代理店を仲介業者にしてもらうということです。この代理店手数料が本当に恐ろしく利益率が良くて、30~50%は保険仲介手数料としてバックがあるのです。

これを狙って、高い保険に加入しようと誘導しようとしていることが考えられました。

 

そもそも、自分で家財保険に加入することができることが多いです。自分で入ると半額以下でさらに充実した保険に加入することが可能です。どういった保険を選ぶべきなのか「【賃貸の火災保険を自分で入る方へ】安くて保証◎の最強おすすめ保険」でわかりやすくまとめましたので参考にしてみてください。

 

 

【消毒費】

スプレーを吹き付けるところ

この「消毒費」は部屋をきれいにしますよというものですが、基本的には大家さんが用意した項目ではなく、仲介会社が勝手に付けていることがほとんどです。つまり、金額の全額が仲介業者の利益になります。

本当に驚いたのですが、北海道のスプレー爆発事件があったのにまだこれをやっているところがあるんだと思いました。

どんな事件だったかはyoutubeでも「北海道 スプレー 爆発」とかで調べてみると分かると思います。

前入居者の退去時の原状回復する際に、ある程度消毒してもらっているはずです。北海道の事件のように、1000円くらいのスプレー缶を部屋にまくだけとかかなりよくあります。

実際に何をするのか、立ち会っても良いのか、「自分でやります」といって初期費用から外してくれるのか打診してみることが必要です。

 

【書類作成費】

これもレインズの元データには項目がありませんでした。

書類作成費なんて、仲介手数料にすでに入っていますから、こんなの体のいいピンはねです。本当に気をつけてください。

 

 

以上だけで、約24万円も無駄に払わされているんです!!

こんなの私じゃなくても、仲介業者を変えるだけで24万円節約出来ます。

ひえーーーーーー不動産業界の闇って深すぎて底が見えない〜〜

 

更に交渉で378,000円安くした話

以上だけをまず伝えると、友人はムカつくから今の仲介業者には交渉しない!急いで他の業者を探す!と言っていました。そりゃそうですよね。

二言目に、「てか、お前が仲介業者やってくれないの?」と言われたので仲介を引き受けることにしました。

 

前仲介業者さん、御客さんを取ってすみません。。。。でも、そんなに乗っける方も悪いと思うんです、そして当たり前ですが御客さんは業者を選ぶ権利がありますので。

 

と、いうことで私が仲介を担当することになりました。私は更に、以下項目の交渉をそれぞれ勧めました。

 

敷金を1ヶ月分減額

今どき保証会社という便利なものがあるのに、敷金を2ヶ月分もとるところそんなにないです。敷金というのは、家賃が払えなくなったり夜逃げされたりしたときのために存在します。

保証会社はその「家賃滞納」「夜逃げ」等、広い範囲での保証してくれます。いうと、「夜逃げ」後の家具撤去費用や原状回復費用も持ってくれますので、、、、最強です。

 

以前は普通でしたが、今では敷金を2ヶ月分も取る必要が確実に意味をなさなくなりました。

 

また、先述したとおり超人気物件でもなく、同時期に同じような近くの物件Bが敷礼ゼロ(いまでは普通)で募集していたので、「物件Bと迷っている旨、迷っている理由が初期費用の件だ」と伝え、大家さんに募集条件を下げてもらう交渉しました。

「条件を下げてくれるなら即決します!と御客さんが言っています」と付け加え、依頼したところ速攻で条件下げOKがでました。

御客さんには了承を得て、以上のような交渉をしました。デマではありません、交渉です。

 

というか、これで断る大家さんははっきり言ってナンセンスです。今回の条件を下げることに対する大家のデメリットは保証会社がいることによって確実に減っていますし、空室が埋まるんですからそりゃOKします。

 

不動産関係者以外はピンと来ないかもしれませんが、物件は生鮮食品ということです。時間が経てば経つほど物件の価値は下がります。行けるときに行くことが不動産業を成功させるコツです。

 

 

クリーニング費用をまるまる減額

コレも上記と同じです。保証会社が保証してくれるんだから、最初に原状回復費用を払わなくていいでしょ、と交渉しました。

理屈は敷金と同じですので割愛します。

 

仲介手数料0円

ポイントを表す写真

今回、仲介手数料は0円でも十分利益がでるのでゼロにしました。

これは友達だからとかではなく、いつもやっていることです。

 

仲介業者は2手から仲介料(厳密に言うと仲介料ではないですがわかりやすくするために今回はそのまま読み進めて下さい)をもらいます。

一つは御客さんからもらう「仲介料」と、もう一つは大家さんからもらう「仲介料」です。

 

もちろん物件にもよりますが、今回の物件は、入居者を探してきたら大家さんから1ヶ月分の報酬がもらえる条件になっていました。(こういう情報はレインズに載っています。)

そのため、友人から手数料をもらわずとも18万円の手数料を大家さんからもらえたので、祖言った形をとりました。

 

入居祝いに50型のテレビもかってあげましたが、これでも全然利益がでます。(テレビは50000円程度で、友人だからプレゼントしました。さすがに、通常の仲介ではプレゼントしません。)

 

 

合計61万8000円の初期費用を削減しました。

友達は本当に喜んでくれました。次引っ越すことがあればまたお願いするとのことでした。

「うん、また稼がせてね」といってバイバイしました。

 

おわり。