- 抗菌消臭代ってどんなサービス?
- 抗菌消臭代って、やらないといけない?必要?
- 新築なのに抗菌消臭代取られた、、、、これ普通?
今回は以上のような悩みを解決していこうと思います。
賃貸の”消臭抗菌代”とは
内見行って、申込書を書いて、審査されて、審査OKだった!そうなった後、実際に初期費用の概算書が出てきます。(場合によっては、申込みの段階で初期費用の概算書が出てきます。)
※賃貸の初期費用に関して、なんのことかわからない方は「賃貸に必要な初期費用は?初めて賃貸する方へ」も合わせて読んでみて下さい。
上記の賃貸契約の初期費用概算書によく”消臭抗菌代”だとか”消毒代”だとかを目にすることがあります。
コレは一体どういったサービスなのでしょうか?
消臭・除菌は既に行われている
実は結構知られてないのですが、部屋の「消臭」や「除菌」というのはすでに一度行われていることがほとんどです。
なぜなら、前入居者が退去する際に”原状回復”という、部屋をきれいにする掃除が必ず入るからです。※”原状回復”がわからない方は「【原状回復ガイドラインをわかりやすく説明】入居者のための解説」を読んでみて下さい。
原状回復工事では、壊れた箇所の修復や汚くなった壁紙を張り替えたりするのですが、部屋をキレイにする(消臭や除菌も含む)工事も行います。
そのため、退去時に必要な”原状回復費用”は、別名”ルームクリーニング費用”とか言われたりもします。
では、すでに消臭・除菌が行われている部屋において、この”消臭抗菌代”ではどんなサービスをしてくれるのでしょうか?
実際はスプレーをぶっかけるだけ
”消臭抗菌代”でやってくれることは、原価1000円(下手すれば数百円程度)のスプレーを部屋中に振りまくだけです。
契約が決まれば、その担当者が部屋まで行き、スプレーを振りまきに行って終わりです。
はっきりいって、そんな振りまいただけではほとんど何も変わりません。いや、全く変わらないと言っていいかも。
原状回復業者はプロの業者です。スプレーじゃ消えない匂いや除菌を丁寧に行っているのです。その上からスプレーをぶっかけたところで何も変わらないのは当たり前です。
いや、中にはスプレーさえも振りまきに行かないことさえあります。(本当に結構あります。)
てか、北海道のスプレー爆発事件は記憶に新しく、結構世間に知れ渡ったのではないでしょうか。(「スプレー」で動画とかも貼り付けて詳細を載せています)
少し話がずれましたがこのいい加減さ、ピンはね業界であることに関しては詳細をまたこの後書いていきます。
『新築なのに”消臭抗菌代”とられました!』相談内容
⇓先述した北海道スプレー爆発事件の直後でした
今話題の某不動産会社の消臭抗菌代に関して、タイムリーな話題で、わたし自身身に覚えがあることがありましたので連絡させていただきました。
先日完成したばかりの新築15階建てマンションの一室を契約しました。その時の話です。
契約時の見積もりに今話題の”消臭抗菌代”という項目も入っていました。費用は、たしか20,000円になります。
聞いたんです、「新築なのに消臭抗菌って必要ですか?」と。
返答としては、「工事の時の匂いとかの消臭が必要ですね」とのこと。
営業マンは愛想もよく、信頼していたのでその時は「あぁ〜そんなもんなんだ」程度で聞き流していました。その矢先、北海道スプレー爆発事件ですよ。
よく考えたら、工事の匂いって施工業者がどうにかする責任であって、それをこちらが負担するのはおかしいのでは、、、、とモヤモヤしてきました。
契約も終わり、代金も支払ってしまいました。しかし、納得できません。なんとか返金してもらえないものでしょうか?
私の返答としては、、、、
結論からお伝えすると、返金はしてもらえないでしょう。
その仲介業者に連絡をして、「やっぱりあの時の契約の消臭代は高いので返金して下さい」と乗り込んだとしても「はい、わかりました」となることはまずありません。
例えば、実際はスプレーも何もしてなかったという事実があって、それを裏付ける証拠(マンションの防犯カメラに出入りの痕跡がないとか)を集めて、裁判所にいって訴えるとかならまだ、返金の可能性はあると思います。が、労力の方が惜しいです。
それでも、証拠が不十分で負ける確率の方が高いと思います。まぁ今回の場合、もう支払いも完了しておりますので諦めるしかないかもしれませんね、、、、
”消臭抗菌代”は不動産会社のピンはね項目です
先述したことをなぞっていけばもう分かると思いますが、”消臭抗菌代”は不動産会社のピンはねのための項目になります。
実際に真面目にサービス自体は行っていたとしても、原価1000円以下のスプレーを吹きかけている程度で、プロがルームクリーニングをした後にそれを行ってもはっきり言って意味がありません。
やらなくて良いこと、意味ないことを行う理由は、お客さんからお金をむしり取るためのもっともらしい理由を作り出すためです。
ありえない詐欺みたいな話ですよね。でも、コレが闇の多い不動産業界なのです。
管理会社や大家さんが入居要件に”消臭抗菌”を入れることはない
実はこの”消臭抗菌代”というのは、仲介業者が勝手につけている項目なのです。一つ伝えておきますが、管理会社や大家さんが入居要件に”消臭抗菌”を入れることはありません。
部屋を借りる際に出てくる登場人物は4つです。
不動産を持っている大家さん、その不動産を管理する(大家さんに変わって客付けしたりもする)管理会社、仲介業者、それからお客さん(入居者)になります。
大家さんや管理会社がこの条件でお客さん呼んできて!募集をかけて仲介業者はお客さんを連れてくるのですが、その大家さんや管理会社が出している条件(費用)に+αしてお客さんに条件を提示しているということです。
つまり、仲介をしている業者がピンはね(中抜き)しているということです。
「賃貸の「管理会社」「仲介会社」「不動産会社」の違いを教えて下さい!」で、詳しくそこらへんの流れを説明していますので参考にしてみて下さい。
損しないための対処法は?
消臭抗菌代はいらない!!と伝えることです。
一番良いのは、最初から初期費用をゴネておくことです。
申込時に「他にいい物件もあり迷っています。初期費用はなるべく抑えたい、初期費用の見積書を見せて下さい、それで判断します」と伝えて見て下さい。
”消臭抗菌代”は、営業マンの裁量で上長の許可を取らずに値引きしてくれることが多いです。
申込後、審査まで通っていざ初期費用を払う直前となってからは、若干厄介です。
”抗菌消臭代”を安くしてほしいと伝えても、「会社の方針で決まっていて、、、」と言われることがあります。営業マンは、「ココまでくれば消臭抗菌代程度の費用なら、安くしなくてもこのまま契約してくれるだろう」とたかを括っていますので、殆どの場合、そのまま話が不動産会社の良い風に流れていきます。
泣き寝入りするしかないのでしょうか?いえ、戦いましょう。
「一旦、契約を考えさせてください(キャンセルではなく保留で)」と伝えて見ましょう、先程、「ココまでくれば、、、」とたかを括っていると言いましたが、逆に言うと「ココまでやって逃げられる」という心理状態なのも事実です。メールでのやり取り〜内見〜審査手続きと多くの労力がかかっていますので、絶対お客さんを逃したくありません。
そうなると、「会社の方針で、、、」と若干の交渉をしながらも、いつでも「今回は特別に安くします!」と言う準備もしています。
但し、この契約直後でゴネると営業マンのテンションはガタ落ちです。(まぁ、もう会うことはないと思えばどうってことないですが、、、笑)
そこらへんを気にされる方は最初から交渉しておくことを肝に銘じておきましょう。