皆さんにはこんな経験はありませんか?
お部屋探しを始めて、とりあえずすぐに決める気は無かったけど最初に訪れた不動産屋さんでなかなか良い物件を見つけて、不動産屋さんにもゴリ押しされるし、まあ自分も気に入ってるし良いか〜と、そのまま何となく申し込みしたことある方いらっしゃるのではないでしょうか?
- その後ふらっと立ち寄った不動産屋さんでもっと良い物件を見つけたらどうしますか?
- 先ほど申し込んだ賃貸物件はキャンセルできるのでしょうか?
- キャンセルできたとしても違約金がかるのでは?
今回は、そんな賃貸物件の契約キャンセルに関するお話です。
【賃貸の申込みキャンセル①】違約金がかかるキャンセルはどんな時?※実は申込みでのキャンセル金請求は違法です。
現在新しい物件へのお引越しを検討されている皆さん、お部屋探しは順調でしょうか?
一度お引越しすると少なくても2年は住みますよね。
契約にはお金もかかりますし、後悔のないお引越しをしたいから期限ギリギリまで物件を探したい〜!と思う方も多いと思います。
結論から申し上げると違約金は基本は絶対かかりません。
ただし、契約前の場合です。
申し込み金が必要な物件もありますが、キャンセルをすれば返金されます。違約金として徴収されることはありません!!!!
都心のオラオラ系の悪い営業マンですと、「違約金がかかってきちゃうんで絶対キャンセルしないで下さいね〜。」とか言ってくる場合もあります。
ですが法的に賃貸物件申し込みのキャンセルに対して違約金を取ることは違法なので、それって違法じゃないんですか?と堂々と言ってやってください。
ですが、もし契約後であれば話は変わって来ます。
フリーレントなどがついている物件であれば入居後の早期解約についての特約で違約金がかかる場合があるでしょう。
【契約前なら絶対にかからない】ので安心してください。
【賃貸の申込みキャンセル②】言い出しにくい時のキャンセル方法
家庭の事情や、他でもっと良い物件を見つけてしまった時など、どうしてもキャンセルをせざるを得ない場合は、できるだけ早く連絡してあげるようにしましょう。
連絡はメールか電話が良いでしょう。
メールでもキャンセルは可能です。
メールの方が相手の反応も気にしなくて良いので気が楽だと思います。
しかしお世話になった不動産屋さんなら電話でキャンセルしたいと連絡した方が誠意が伝わると思います。
不動産屋さんは一度物件をキャンセルされた位ではめげません。
「じゃあ他の物件を紹介します!」
「とりあえずお店で話しませんか?」
と食い下がってくると思いますので、【引っ越す必要がなくなった理由】言いづらくても他でもう契約してしまったなどの理由を用意しておくとスムーズに話を終わらせることができると思います。
【賃貸の申込みキャンセル③】キャンセルした後に再申し込みはOK?
物件をキャンセルした後の再申し込みは基本的には可能です。できないというルールはありません。ただ、状況によります。あまりに酷いキャンセルの仕方を以前していた場合には難しいでしょう。
大家さんも入居者を選べるということを忘れないで下さい!!!
例えば、どんな時が大家さんや不動産会社から断れる入居者に分類されやすいのでしょうか。
1,物件を長期仮押さえしてのキャンセル
申し込みが入れば大家さんは物件の募集をとめます。その間から、あなたの入居まで家賃収入がありません。
あなたの入居を見込んで募集をとめたのに、直前でのキャンセル。ほかに即入居してくれる人もいたかもしれないのに、、。と大家さんは思いますよね。
あなたへのイメージも無責任な方だなと勿論悪くなります。
ずっと空き家の不人気物件の大家さんなら、そんな方でも住んで欲しい!となる場合もあるかもしれませんが、人気の物件であれば再申し込みしても入居させてくれる大家さんは少ないと思います。
2,家賃交渉成立後のキャンセル
家賃を交渉し大家さんと成立したのにキャンセルした場合、再度お申し込みしても以前交渉した家賃条件での契約難しいと考えてもらったほうが良いでしょう。
例えば7万5000円の物件を7万3000円にして貰ったとします。大家さんを説得するために営業マンは頑張ります。
大体が入居者の意思の強さを伝える交渉方法です。
「この方の申し込みの意思はとても固く、大変こちらの物件を気に入っていらっしゃいます。ですが予算的にオーバーなので交渉をさせて頂きたいです。交渉が通った場合はすぐに契約し、月末までに入居させて頂きます」
などと交渉します。大家さんはそれなら、、と家賃交渉に応じます!となることもあります。
しかし一度キャンセルした場合はもう話は別です。この方と契約したくない!と思う方もいらっしゃいますし、契約してもいいけど、こちらの元々の条件の7万5000円でお願いしますよ!と突っぱねられる事になるでしょう。
営業マンと仲良くしておく事もとても大事です。営業マンも人ですから、高圧的なお客さんのために家賃交渉は頑張りませんし、再申し込みしたい時にも頑張ってくれる営業マンと頑張ってくれない営業マンもいます。
熱心でない営業マンにあたったら別のお店に行くこともおススメです。
【賃貸の申込みキャンセル④】入居後のクーリングオフは可能?
クーリングオフ制度ができてもう長いので、大分名前も浸透してご存じの方も多いかと思いますが、クーリングオフとは一定の契約に限り一定の期間に無条件で申込みの撤回や契約の解除ができる制度の事を言います。
一度契約の申し込みをしても、その後に何らかの事情や気が変わって申し込みをキャンセルをしたりする事は誰にでもあると思います。
クーリングオフとはその名の通り、「一度頭を冷やして考えてみる」期間です。
それでは賃貸の契約でも同様にクーリングオフは適用されるのかどうかおはなししていきますね。
クーリングオフで主に対象とされる取引は
・電話勧誘取引
・訪問販売取引
・マルチ商法
などです。賃貸の契約はどうでしょう?
不動産業界でもブラック企業が多く、誤解されるような広告をしたり道に大きな看板を掲げて勧誘したり正当な広告活動とは言えないような行動をするお店も実際にはあります。
そういった意味では賃貸取引もクーリングオフ制度の適用対象となりそうですね。
しかし結論としては、賃貸契約は【クーリングオフには適用しません】。
なぜ賃貸契約ではこの制度が適用されないのでしょうか?
その理由は根本となる宅建業法にあります。こちらをご覧ください。
宅建業法 37条の2
宅地建物取引業者が自ら売主となる宅地又は建物の売買契約について、当該宅地建物取引業者の事務所その他国土交通省令・内閣府令で定める場所(事務所等)以外の場所において、当該宅地又は建物の買受けの申込みをした者又は売買契約を締結した買主は、次に掲げる場合を除き、書面により、当該買受けの申込みの撤回又は当該売買契約の解除を行うことができる。
上記を見ても分かるように、不動産取引においてクーリングオフが適用されるのは【不動産業者が売り主となり、宅地建物の売買契約で、事務所以外の場所で申し込みをした場合】です。
という事は不動産屋さんのお店で結んでいる賃貸契約はクーリングオフの対象外という事になります。
それ以外に建築請負契約等もクーリングオフの対象外となる事が多いです。
賃貸の取引においてクーリングオフは認められないというお話でした。
その分賃貸の契約時には、納得のできない点や不明な点にはしっかり質問することができます。
そして自分に不利な点が見られたり怪しいと思えば契約を結ばないという選択も出来ますので、しっかりと勉強し確認した上で、契約に臨みたいですね!
【賃貸の申込みキャンセル⑤】貸主(大家)からキャンセルされることも!
上記でもご紹介しましたが賃貸ではキャンセルが他の契約よりも柔軟です。
若干重複にはなりますが、先程の再申し込み以外でも、キャンセルが大家さん側にも認められているということを詳しくお伝えします。
いいお部屋が見つかっても、あなたに問題がなくても大家さんからキャンセルされる場合もあるというのは、少しなんとも言えないですね笑
文句の多いお客さんはキャンセルされる場合が多い!?
要望の多いお客さんは嫌われてしまいます。
例えば、
・クリーニング済みと書いてあるのに少し埃ぽいから再クリーニングの要請をしてくる。
・エアコンの年式が古く効くか不安なので交換してほしい。
・外階段が錆びてるので何とかなりませんか? 等
大家さんに面倒だと思われるとキャンセルされてしまう可能性がありますので気を付けてください。
審査の必要書類を揃えるのが遅い
申込時をするときに必要なのは申込書を記入して頂き、身分証明証のコピーするのみです。
その後一週間以内を目安に
・住民票
・源泉徴収や給与明細
・連帯保証人の印鑑証明
などを郵送などで送る必要があります。
これらの書類の準備が遅れたり、申込書の連帯保証人の内容について空欄を空けたままにしておくと、大家さんにキャンセルされる場合があります。
申し込みの段階でルーズなのだから滞納の心配もでてくるのでしょう、、、という大家の審査のようなものでしょうか。
ココらへんの審査は保証会社も同様ですので、以下記事も参考にしてみて下さい。
家賃交渉で大家からのキャンセル
もうこの物件にするつもりだけど、とりあえず家賃下がったら儲けものなので家賃交渉してみよう(^^)と家賃交渉を営業マンにお願いしたら、家賃交渉したがためにキャンセルされた例があります。
「うちはこの物件はずっとこの値段なの!」
「図々しい人はお断り!」
などの理由です。
交渉の入れ方というのも非常に重要で、そこは営業マンの腕にかかっているのですが、大家さんの逆鱗に触れるレベルは大家さんによって違うので非常に難しいです。
地域密着型の不動産屋さんなら交渉できない大家さんと交渉できる大家さんを把握しているので、このようなトラブルを避けたい方は地域密着型の不動産屋さんでお部屋探しをすることをお勧めします(^^)
大家さんも同じく契約書を締結するまではキャンセルの権利を持っているということを覚えておいてください。
賃貸契約時にはかなりの大金を使う事になりますのでしっかり下調べをし損なく良いお部屋を探してくださいね(^^)